会員サイトとは、閲覧や利用に制限を設けたWebサイトのことです。
本記事では、会員サイトの作成を検討している方に向け、会員サイトの概要や種類、作成する目的、メリット・デメリット、必要な機能などを解説します。
会員サイト(会員制サイト)とは?
会員サイトとは、会員登録したユーザーのみ、アクセスや利用が可能なWebサイトのことです。
会員サイトによっては、会員登録をしていないユーザーでも、一部コンテンツの閲覧やサービスの利用が可能なものもあります。
会員サイトの公開方式については、次項で詳細に解説します。
公開方式で分けられる会員サイト
会員サイトは、公開方式によって「オープンサイト」「クローズドサイト」「セミクローズドサイト」の3つに分けられます。一般的な会員サイトは「クローズドサイト」または「セミクローズドサイト」のいずれかに該当します。
誰でもアクセスできる「オープンサイト」
オープンサイトは、すべてのユーザーが全ページにアクセス可能なWebサイトです。オープンサイトの代表例としては、企業のコーポレートサイトや、会員登録不要のECサイトなどがあります。
一般公開していない「クローズドサイト」
クローズドサイトは、一般公開されていないWebサイトです。クローズドサイトにアクセスするためには、会員登録が必要です。クローズドサイトの代表例には、BtoBサイトや富裕層向けECサイト等の顧客向けサイトだけでなく、従業員向けの社内ポータルなどがあります。
一部閲覧・利用は会員限定の「セミクローズドサイト」
セミクローズドサイトは、コンテンツの限定的な部分が一般公開されているWebサイトです。商品購入時など特定のサービスを利用する際は、ユーザーに会員登録が求められます。セミクローズドサイトの代表例には、BtoB卸売りサイトなどがあります。
会員サイトを作成する目的
会員サイトを作る目的は、会員サイトの種類や企業によって変わります。以下に、会員サイトの目的を示しました。
- 商品やサービスの販促
- ユーザーや顧客との関係強化
- ニーズの把握
- 顧客データの分析
- 独自のコンテンツの提供
- 継続的な収益の獲得
会員制サイトの6つの種類
会員制サイトの種類を、以下の6つに分けて紹介します。
会員制情報サイト(ファンクラブサイト含む)
会員制情報サイトは、会員のみが情報の閲覧や資料のダウンロードが可能なWebサイトです。会員制情報サイトには、ファンクラブサイトや、BtoB向けサイトなどがあります。
会員制ECサイト(ネットショップ)
ECは「Electronic Commerce」の略称で、「電子商取引」という意味を持ちます。ECサイトとは、インターネット上で商品やサービスを提供するサービスで、いわゆるネットショップのことです。会員制ECサイトは、会員登録して利用できるECサイトです。
会員制サポートサイト(カスタマーサポートサイト)
会員制サポートサイトとは、商品やサービスに関する情報閲覧や、問い合わせができるWebサイトのことです。一般的には、商品やサービスの購入時や契約時に、メールなどで会員制サポートサイトのURLが案内されます。
会員制動画配信サイト
会員制動画配信サイトは、登録した会員のみが動画視聴できるWebサイトです。会員登録なしでも一部動画を視聴できるサービスや、コンテンツによって有料・無料が分かれているサービスもあります。
会員制オンラインセミナー(会員制オンラインサイト)
会員制オンラインセミナーとは、会員のみがインターネット上でセミナーを受講できるWebサイトのことです。セミナー専用に作成されたWebサイトがある一方で、閲覧自体は誰でも可能でセミナー受講時のみ会員登録が必要なものもあります。
社内ポータルサイト(社内ポータル)
社内ポータルサイトは、自社の従業員向けに企業が作成したWebサイトです。社内ポータルサイトの目的は、社内の情報閲覧や検索、情報連携、従業員のスケジュール管理などです。
また、情報共有やコミュニケーションツールとして、社内ポータルサイトに加えて社内アプリの導入も増えつつあります。
会員サイトを作成する6つのメリット
会員サイトを作成する6つのメリットを解説します。
会員に向け独自のコンテンツを提供できる
会員サイト上では、動画や記事など会員限定のコンテンツの制作・提供が可能です。会員でなければ閲覧・利用ができないため、独自性によりコンテンツの価値が高まります。
顧客との関係性強化・顧客満足度向上につながる
会員サイトを通じて有益な情報を提供し、会員限定の特典を設けると、顧客満足度の向上が見込めます。顧客満足度が向上すると、顧客からの継続的な支持を獲得できるでしょう。
顧客層の拡大・潜在顧客の発掘が期待できる
会員サイトを作成すると、登録情報をもとに顧客層の拡大も可能です。会員限定のコンテンツや特典に興味を持ってもらえると、会員サイトへの登録を促せます。潜在層へのアプローチに成功すると、新規顧客を獲得できます。
固定顧客・ファンが増える
会員限定のサービスの提供を通じて、ユーザーの企業やブランドに対する愛着を深められます。まずは幅広いユーザーをファンとして獲得し、その後、無料会員と有料会員でサービス内容を差別化していくと、顧客獲得や顧客の囲い込みを実現できます。
マーケティングに活用できる情報が入手できる
会員サイトは、会員登録の際に得た顧客情報のほか、注文・購入履歴、行動履歴などのさまざまな情報の宝庫です。大量かつ多様な情報を分析して、マーケティングに活かしましょう。
自社のブランディングが可能
会員サイトは、自社のブランディング戦略にも効果的なツールといえます。会員限定のサービスや特典を提供すると、独自の付加価値を創出できるためです。
会員サイトをアプリ化するメリット
会員サイトをアプリ化する4つのメリットを解説します。
プッシュ通知によるエンゲージメント強化
プッシュ通知を活用して、新着情報や特典、イベント情報をリアルタイムでユーザーに届けることができます。これにより、ユーザーの再訪率やアクティブ率を高められます。
ブランド認知度の向上
ユーザーのホーム画面にアプリのアイコンが表示されることで、ブランドの存在感を高め、他社との差別化につながります。
パーソナライゼーションの推進
ユーザーの行動履歴や好みに基づいて、個別化されたコンテンツやサービスを提供し、ユーザー満足度を高めることができます。
ロイヤリティプログラムの展開
アプリ内でポイントやバッジ、限定コンテンツなどのロイヤリティプログラムを提供し、ユーザーの継続利用を促進できます。
会員サイトを作成する4つのデメリット
会員サイトを作成する4つのデメリットを解説します。
運用・管理に手間がかかる
会員に特化したコンテンツやサービスを継続的に提供するには、適切な運用・管理体制が不可欠です。コンテンツの制作・更新、特典の提供、会員からの問い合わせに円滑に対応できるように、専門的な人材とリソースを十分に確保しなければいけません。
作成や維持のコストがかかる
会員サイトを作成する際は、初期費用のほかにも維持するためのコストがかかります。コンテンツの制作費用、セキュリティ対策費、専用ツール導入費などを計画的に用意しましょう。
作成には専門知識が必要
会員サイトの作成には、ハイレベルな専門知識やスキルが必要です。通常のWebサイトと比べ、会員サイトには、会員管理や認証システムをはじめとするさまざまな機能が搭載されるためです。
会員制サイト作成に必要な機能
会員制サイトに搭載するべき機能を、ユーザー側と運営側に分けて紹介します。
ユーザー側の機能
会員制サイトの機能について、ユーザー側の主な機能を紹介します。
- ログイン・ログアウト機能
- マイページ機能
- 検索機能
- 会員登録フォーム機能
- カート・購入履歴機能
- ヘルプ・問い合わせ機能
- 新着情報表示機能
- コメント投稿機能
- 友達登録機能
上記機能を適切に実装し、ユーザーのニーズに合わせてカスタマイズすると、会員制サイトの魅力が高まりユーザーの継続的な利用が促進されます。
運営側の機能
会員制サイトの機能について、運営側の主な機能を紹介します。
- 会員管理機能
- コンテンツ管理機能
- メッセージ配信機能
- 問い合わせ管理機能
- 閲覧制限機能
- 会員ポイント付加機能
- クーポン発行機能
会員との関係を深めるために、運営側は上記機能を活用しましょう。例えば、会員管理機能とメッセージ配信機能を組み合わせると、会員ごとにパーソナライズされたやり取りが可能です。
会員制サイトの作成方法
CMSまたはASPサービスによる、会員制サイトの作成方法を解説します。
CMSを利用する方法
CMS(Contents Management System)は、専門知識が少なくてもWebサイトの作成や運営ができるツールです。
ASPサービスを活用する方法
ASPサービス(Application Service Provider)は、インターネットを経由してWebサイトを作成するシステムです。
会員サイト作成ツールの選び方
会員サイト作成ツールを選ぶポイントは以下のとおりです。
- 機能
- 操作性
- 費用
- サポート体制
- セキュリティ対策
ユーザーが重視する機能の充実、直感的な操作性、コストパフォーマンス、充実したサポート体制を重視して、作成ツールを選びましょう。もちろん、顧客やユーザーの個人情報を守るために、堅固なセキュリティ対策を重視してください。
会員サイト作成には入念なセキュリティ対策が必須
収集した顧客やユーザーの個人情報を守るために、会員サイトにはセキュリティ対策が必須です。情報漏えいが起こると多大な損失が発生するほか、企業の社会的信用も失われます。
WordPressなど世界的に利用されているCMSは、サイバー攻撃の標的になりやすい傾向があるため特に注意が必要です。プラグインを設置してセキュリティを強化する、セキュリティの高いサーバーを利用するなどして、会員サイトのセキュリティ体制を構築しましょう。
まとめ
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会員サイトの作成を計画中の方は、ぜひGMOおみせアプリをご検討ください。