飲食店でリピーターを増やすことは、コスト削減や安定した収益確保などのために必要です。
飲食店でリピーターを増やすことが重要な理由
コストが削減できる
リピーターを増やすことで、集客に必要なコストの削減につながります。新規顧客と違い、DMやクーポン発行など、来店のきっかけ作りに必要なコストがかかりません。
マーケティング用語に「1:5の法則」というものがあります。これは、新規顧客を獲得するためには、既存顧客の5倍のコストをかける必要があるという意味です。
収益が安定する
リピーターがいることは、売り上げの安定にもつながります。一時的に新規顧客が増えても、継続的に来店してくれなくては、安定した収益にはつながりません。
収益を増やすために、客単価を上げる方法もありますが、一時的な収益拡大にとどまるでしょう。そればかりか、安易な値上げは、かえって客離れを起こす事態にもつながりかねません。
新規顧客獲得につながるため
リピーターは店への満足度が高く、好印象を持っている傾向があります。顧客満足度が向上すると「ほかの人にも店のよさや魅力を伝えたい」という気持ちが生まれます。
リピーターの口コミやSNSでの投稿などにより、高額な費用や手間をかけることなく、新規顧客の獲得が期待できます。
トレンドの影響を受けにくい
新規顧客をどれだけ獲得できるかという予測は困難です。新規顧客の増加には、SNSの投稿やテレビからの情報、季節などさまざまな要因があるためです。
その点、リピーターは味やスタッフの接客、店の雰囲気などを気に入って定期的に来店してくれるため、売上が安定します。
リピーターが多い飲食店の特徴
満足度が高い料理や飲み物を提供している
リピーターが多い飲食店は、顧客にとって満足度が高い料理や飲み物を提供している特徴があります。料理や飲み物をおいしいと感じてもらえれば、自然にリピーターは増えるでしょう。
新鮮な食材を使ったメニューや季節やイベントに合わせた特別なメニューを提供することで、顧客満足度が向上します。
接客のクオリティが高い
細かい部分まで気を配った接客や親切な対応といった、ホスピタリティに優れた店舗はリピートが多い傾向にあります。顧客が「また来店したい」と考えるためです。
笑顔で接客されることで、「あの店員と話したい」と考えてリピーターになる人もいます。
コストパフォーマンスが高い
手ごろな値段でおいしい料理が食べられる店も、リピート率が高い傾向にあります。顧客は、価格に比べて、料理がおいしいか、居心地がよいかなど、コストパフォーマンスの高さを重視したうえでリピートするかを決めます。
つまり、単に低価格で提供すれば、リピーターが増えるわけではありません。
店舗に清潔感がある
座席やテーブルが汚れていない、トイレの清掃が行き届いているなど、清潔感のある店舗は、リピーター数が多い傾向にあります。
衛生面や清潔感に気を配ることは、リピーター獲得につながります。
顧客の再来店につながらない原因
不満を感じている
料理の質や接客態度などに不満や不快感を覚えた顧客は、再来店したいとは考えません。不満や不快感をおぼえる例として、以下が挙げられます。
- スタッフの接客が不躾であった
- 不適切な対応をされた
- 料理の提供が遅い
- 食事の質が低い
顧客の都合
リピーターにならない原因として、顧客の都合が要因となっている場合もあります。例えば、以下の例が挙げられます。
- 存在を忘れている
- 遠くに引っ越した
- 多忙で、来店する暇がとれない
顧客の個人的な理由でリピートしない場合、店舗側での調整や対策は難しいでしょう。
顧客の再来店を促し、来店頻度を増やす方法
顧客の再来店を促し、来店頻度を増やす方法として、主なものを5つに分けて解説します。
情報を発信する
SNSによる情報発信は、リピーターの獲得に重要です。とくに、InstagramやTikTokなど、ビジュアルがメインのSNSを利用すれば、写真や動画などで料理やイベントの魅力を伝えられます。来店していなかった顧客が、SNSをきっかけに再来店することも考えられます。
クーポンやポイントカードを発行する
お得なクーポンや来店回数によって特典がもらえるポイントカードを発行することで、リピート数の向上につながります。「ポイントカードを貯めたいから」「クーポンを使って、お得に食事を楽しみたい」という理由で店をリピートした経験がある人も、多くいます。
接客の質をあげる
接客の質を上げることも、リピート数を増やす施策として効果的です。接客サービスを気に入った顧客が、再来店することが考えられるためです。親しみやすい接客と、積極的な声掛けを心がけましょう。
メニューを見直す
メニューを見直すことも、リピーター獲得に有益です。例として、以下の施策が考えられます。
- 季節限定メニューを取り入れて、目新しさを演出する
- 数量限定メニューを開発する
季節や数量が限定されたメニューは、希少性があるため、多少価格が高くても注文されやすい傾向にあります。顧客の要望や嗜好を取り入れて、メニューを開発することも重要です。
オペレーションを見直す
リピートにつなげるためには、顧客満足度の高い対応が求められます。注文や提供、会計などのオペレーションに時間がかかると、顧客満足度が低下します。オペレーションの課題を分析し、改善することが重要です。時間短縮のために、券売機やモバイルオーダーなどのシステムを検討してもよいでしょう。
リピート率の計算方法
リピート率を計算することは、リピーターを増やす施策に取り組むべきかの判断に役立ちます。ここではリピート率の計算方法について解説します。
リピート率の計算方法と計算例
リピート率の計算方法は以下のとおりです。
- リピート率=(特定期間内のリピート顧客数÷期間内の新規来店数)×100
たとえば、1か月の新規来店数が1,000人で、リピーター数が400人の場合、400÷1000×100=40(%)となります。
リピート率とは
リピート率とは、ある期間の全来店者のうち、どれだけの人が再来店したかを表す数字です。リピート率が高い店舗は、顧客満足度も必然的に高くなるといえます。
リピーター率とは
リピート率に似た言葉に、リピーター率があります。リピーター率とは、全顧客数に対するリピーターの数の割合を指す言葉です。リピーター率は、以下の計算式で求められます。
- リピーター率=(特定期間内に複数回利用した顧客数÷期間内の総顧客数)×100
リピート率の目安と目標設定
リピート率の目標は、現状や業界動向を踏まえて現状値+αを具体的な数値で設定しましょう。以下のように段階的に目標設定を設定すると、わかりやすく効果的です。現在のリピート率が20%で、将来的に30%を目指したい場合の目標例設定の例は、以下のとおりです。
- 短期(半年)目標:リピート率を25%にする
- 中長期(1年)目標:リピート率に30%する
まとめ
飲食店でリピーターを増やすためには、満足度が高い料理を提供し、心のこもった接客を心がけましょう。リピーターが増えることで、コスト削減や収益安定化につながります。リピート率は、(特定期間内のリピート顧客数÷期間内の新規来店数)×100で算出できます。リピート率は、業界動向を踏まえたうえで、短期と長期の2つの目標設定を設けましょう。
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