今回はアプリ開発プラットフォームについて説明します。
アプリ開発には多くのプラットフォームやツールが存在します。そのため、自分の開発したいアプリに最適なものを選ぶのは難しいです。
この記事では、スマートフォン向けアプリ開発のプラットフォームを紹介・解説します。
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アプリ開発プラットフォームとは
アプリ開発プラットフォームとは、アプリ開発の基盤となる開発環境のことを指します。このプラットフォームを利用することで、インターネットに接続された任意のパソコンOSやスマートフォンキャリアから、プログラミングの知識がなくてもアプリケーションの作成が可能です。
アプリ開発プラットフォームでは、希望する機能ごとに既存のプログラムの枠組みを使用することで、短期間でアプリケーションを作成できます。また、ローコード開発やノーコード開発という手法を用いることで、少ない行数のコード(ローコード)や、コードを一切書かずに(ノーコード)短時間でアプリケーション開発が行えます。
代表的なアプリ開発プラットフォーム
- Firebase: Googleが提供するクラウドベースのプラットフォームで、アプリ開発に必要なさまざまな機能を提供しています。データベース、認証、ストレージ、プッシュ通知などの機能を簡単に統合できます。
- Microsoft Power Apps: マイクロソフトが提供するローコード/ノーコード開発プラットフォームで、ビジネス向けのアプリケーション開発をサポートしています。ビジュアルなインターフェースとドラッグ&ドロップの操作でアプリケーションを作成できます。
ローコード開発とは
ローコード開発は、最小限のコードでプログラムを作成するための開発環境であり、急速なデジタル化の中でプログラマの人材不足に対応する一助となっています。一定の知識は必要ですが、既存の枠組みを活用しながら自由度が高く、改造が容易であるというメリットがあります。
ノーコード開発とは
ノーコード開発は、コードを書かずに画面操作のみでプログラムを作成する手法です。例えば、小学生向けの教育で使われる「Scratch」という言語のように、ブロックに日本語の文章が書かれており、それらを組み合わせることでアプリケーションが作成されます。他のプログラミング言語に関する知識がなくても簡単にアプリケーションを作成できます。
アプリ開発プラットフォームの比較
実際のアプリ開発プラットフォームはどのようなものがあるのでしょうか。
ここでは、有名なアプリ開発プラットフォームを比較します。
また、今回紹介するプラットフォームはすべてiOSとAndroidどちらにも対応しています。
プラットフォーム | 特徴 | 利用料金 | 補足 |
---|---|---|---|
Monaca | 自社で高品質なアプリ開発をしたい人向けのツール | 1人月額2,000円から利用可能 複数人で開発する場合は追加の料金がかかる | 高度なセキュリティ機能やサポートにはオプション料金が必要 サポート対応ごとに金額が発生 |
Platio | 自社の業務にあったアプリ開発ができる | 初期費用無料 月額20,000円から利用可能 | アプリはPlatio上で稼働する「ミニアプリ」として利用できる ストアの審査不要で即時に使用可能 |
SHOP FORCE | 店舗の顧客管理に特化したアプリ開発ツール | 具体的な料金は問い合わせで確認 | 顧客情報や天気・気温に基づいたプッシュ通知・クーポン配布が可能 |
Yappli | 開発画面が見やすく、素早く簡単にアプリを開発できる | 具体的な料金は問い合わせで確認 | テンプレートからデザインや機能を選ぶことができる データ分析機能が利用可能 |
モンキーアプリ | LINE上で使用できるミニアプリを開発するツール | 具体的な料金は見積もりの必要があり、問い合わせをして料金の確認が必要 | LINE上の友達追加だけで利用可能 LINEを利用していないユーザーはアプリを利用できない サポート対応を提供 |
アプリ開発サービスを選択する方法も【GMOおみせアプリ】
アプリ開発プラットフォームは自社内に人手がある場合は非常に魅力的です。
しかし、人手が少ない場合は難しいでしょう。
弊社のアプリ制作サービス「GMOおみせアプリ」は、コストパフォーマンスに優れ、高品質のアプリを提供しております。2024年3月時点で、3,100社以上の企業と10,200店舗以上の店舗にご利用いただいております。さまざまな業種の企業や店舗様からご利用いただいており、幅広いニーズにお応えしております。
※料金はLightプランで月額22,000円から利用できるという、非常にリーズナブルな価格設定。
アプリ開発ツールを利用するための基礎知識
自社開発では、対応OSごとにアプリを制作する必要があり、OSのバージョンや規格、通信セキュリティなどの専門知識が求められます。また、アプリの品質や保守対応は自社の開発能力に依存し、開発・運用のハードルが高くなります。
項目 | 自社開発 | アプリ開発ツール |
---|---|---|
対応OS | iOSとAndroidの両方に制作が必要 | 一つの開発で複数のOSに対応可能 |
専門知識 | OSのバージョンや規格、通信セキュリティなどの専門知識が必要 | 専門知識不要 |
アプリ品質 | 自社での開発能力に依存 | ツールの機能に依存 |
保守対応 | 自社での保守・対応が必要 | ツール提供元が保守・対応を担当 |
開発・運用のハードル | 高い | 低い |
開発ツールや要件によっては上記の表と内容が異なる場合があります。
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アプリ開発プラットフォームを用いるメリット
ローコードやノーコード開発は「長時間の環境構築を行わなくても、アプリケーション開発に必要な言語や動作環境がそろうこと」と、いくつものプログラム言語を熟知するための「人材育成に費用をかけなくてもよい」点が大きなメリットです。
環境構築の省略と人材育成の負担軽減
開発コストの削減
従来のアプリケーション開発では、HTMLやCSS、Javaなど複数のプログラミング言語を組み合わせて使用します。開発に先立ち環境構築に時間がかかり、言語の習得やコーディングにも一定の時間を要します。特に人手不足の場合、人材育成が課題となることもあります。
機能の追加と修正の容易さ
通常のアプリケーション開発では、機能の改造や追加にはプログラムの構造や関数の意味を理解し、適切なコーディングを行う必要があります。また、数式モデルの考案やプログラムの枠組みの検索、試行錯誤が必要な場合もあります。
マルチプラットフォームの対応性
アプリケーション開発に使用する言語は、OSごとに利用できるバージョンが異なる場合があります。異なるバージョンの環境を使用すると、一部の機能が利用できないなどの不具合が生じる可能性があります。また、異なるスマートフォンキャリアでは記述方法が異なり、設定が必要な場合もあります。
アプリ開発プラットフォームを用いるデメリット
アプリ開発プラットフォームを利用することで、開発費用を低く抑えて簡単にアプリケーションを開発できますが、一方で以下のようなデメリットも考慮する必要があります。
プログラムの柔軟性の制約
アプリ開発プラットフォームでは、あらかじめ用意された枠組みやテンプレートを使用してアプリケーションを構築します。そのため、プログラムの内容変更やカスタマイズが限定されることがあります。複雑なシステムを構築する場合や特定の要件に合わせた変更が必要な場合には、追加のスクラッチ開発が必要になる可能性があります。
定額の利用料
アプリ開発プラットフォームは一般に定額の利用料がかかる場合があります。利用料は一定期間ごとに支払われ、プラットフォームの提供する機能やリソースの利用に制限があるかもしれません。企業のニーズやプロジェクトの規模に合わせて適切なプランを選ぶ必要があります。
スクラッチ開発の必要性
複雑なシステム内で使用する場合には、アプリ開発プラットフォームだけでは対応できない要件や機能が生じることがあります。このような場合には、スクラッチ開発の手法を用いて補完する必要があります。スクラッチ開発には十分な知識と経験を持った人材が必要となるため、適切な人材の確保が重要です。
注目したい比較ポイント
アプリのプラットフォームを選ぶ際、どのような点に注目すればよいのでしょうか。
①iOSとAndoroidの両方に対応しているか
幅広い層にアプリの利用を促すためには、iOSとAndroidのどちらにも対応している必要があります。
ツールによっては、料金プランに応じて対応するOSの範囲が変わるものもあるため、事前確認が必須です。
②ツールは使いやすいか
直感で操作できるツールを採用しましょう。
使い方の分からない機能が多いと、アプリ開発の段階で充分に活用できません。
無料トライアルの期間を設けているツールも多くあるため、操作感を事前に確認することをおすすめします。
③目的に合った機能が搭載されているか
アプリに搭載したい機能が、利用するツールで実装できるかを確認しましょう。
実装が難しいようであれば、余計な工数をかけないためにも別のツールに変更することをおすすめします。
④サポート体制は万全か
アプリは運用しながら改善することが一般的です。
サポート体制が充実していると、アプリの改善が容易で、より効果の高い運用ができます。
また、トラブルが発生した際も、サポートがあると手間が少なくなります。
⑤料金プランは適しているか
使用するツールによって料金プランはさまざまです。
一見安いプランでも、サポートは別料金だと思ったより費用がかかります。
また、同じツールでも提供している内容が料金プランによって変わります。
そのため、アプリの内容に見合っているかを確認しましょう。
まとめ
この記事では、さまざまなアプリ開発プラットフォームを比較してきました。
今回ご紹介したことを踏まえて、アプリ開発の目的に合わせた最適なプラットフォームを選びましょう。